意見書
 
           上原地区県営灌漑排水事業に関して
                           2016年12月8日
沖縄県八重山農林水産振興センター 0980-53-6835
沖縄県農林水産整備課農業水利班 0980-85-6835
沖縄県環境部自然保護課 0980-866-2855
竹富町農林水産課 82-6199
環境省那覇自然環境事務所 098-836-6401
環境省西表自然保護官事務所 85-5582 御中
報道各位                                 
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                   沖縄県八重山郡竹富町南風見仲29−74
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                            日本野鳥の会西表支部
                                 衣斐 継一
11月17日の事業説明において疑問が多いため意見書を提出します。
1.現在、灌水使用量が少なく、受益者の農家の農業用水の必要量が不透明。
2.上原、中野地域からの取水が、不十分で現地での取水を更に検討すべきである。
3.貯水池の面積が狭く水量の確保に疑問がある(赤土汚染対策を含め)。
4.西田川の環境調査が魚類の稚拙な調査のみで、環境への影響が懸念される。
5.希少植物の移植は枯死を招く可能性が高く人工栽培か回避すべきである。
6 西田川から県道までの導水管が大きく景観を損ねる可能性が大きく、発電を中止
  すれば、より小径の導水管に変更できる可能性がある。
 
本年,西表島全域が国立公園に編入され、行政では現在、世界自然遺産登録を
目指していて、特別保護区を中心に国立公園特別地域を指定地域として申請する
予定と聞いています。だとすれば、浦内川取水や同地区において環境破壊が起これば、
世界遺産登録ができなかったり、取り消しの可能性も出てきます。自然河川からの
取水は大なり小なり環境への影響はあり、一度破壊された自然環境は回復が
できないことは明らかで、国立公園特別地域の西田川取水は断念すべきだと考えます。
その上で、上原・中野・浦内地区において全ての河川からの取水と、貯水池を増設し
天水を利用することで、農業用水の確保は可能だと考えます。同時に赤土流出対策
にもなります。世界自然遺産登録に向け最良の選択であると確信します。
取水量が少なければ、それに合わせた農業経営を考えるのもエコなのではない
でしょうか?
繁殖牛への飲料水はマーレー川の余剰水やヤシ川の取水をすべきだと考えます。
用地取得などの予算的にも法的にも安易なことではないでしょうが、世界自然遺産や
自然環境の保全には必要不可欠なことと考えます。子々孫々に誇れる社会資本を
英知を結集し構築すべきだと考えます。
以上